荒木孝信行政書士事務所

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特定行政書士とは?

行政庁の許認可等に関する不服申立ての手続についての代理権を有する行政書士をいいます。

不服申立てとは、行政庁に対して許認可申請をしたもののなんらかの理由で不許可となってしまった場合、あるいは行政庁がなんらの応対もしないような場合にその不許可の見直しや適切な対応を求めることをいいます。従来はこういった問題において代理人となれる者は弁護士だけでした。この点につき平成26年から、一定の研修を経た行政書士について行政手続きにおける専門家としてこの代理権が認められたのが特定行政書士制度です。

行政庁の処分に対して異議を唱える手段には大きく分けて

1、行政組織に対して見直しを求める方法(不服審査請求)

2、裁判所に対して訴えを提起する方法(行政訴訟)

の二つがあります。特定行政書士が扱えるのはこのうち前者の不服審査請求ですが、当事者がこれらのうちどちらの手段を選択するかは原則として自由です。

そこで両者の違いを簡単にご紹介しますと、不服審査請求のメリットとしては、訴訟に比べ手続が簡単であり結果が出るまでに要する時間と費用が少ないのが特徴です。また訴訟では法律に適合するか(適法性)の判断がされますが、不服審査請求では違法・適法といった法律判断のほか、判断それ自体が合理的か(妥当性)の判断も可能なため、当事者にとって柔軟な判断が期待できます。欠点としては、判断主体(審査庁といいます)が裁判所のように行政から独立した組織ではなく、あくまで行政機関に属する組織であるため、厳密な意味での中立性が保たれていないことが挙げられます。

これに対して行政訴訟を提起した場合のメリット、デメリットはこの裏返しとなります。行政組織から独立した裁判所が公正中立な立場から処分の適法性を判断するため、厚い手続保障のもと終局的な判断が期待できますが、判決まで要する時間と費用がどうしても大きくなります。

先に述べたとおり、最初から行政訴訟を提起することも可能ですし、まず不服審査請求で早期の見直しを求め、もしそれでも不許可となった場合に訴訟を提起するということも可能です。案件の内容によりどういった手段が適切かの部分からご相談をお受けいたしますので、まずはご相談いただければと思います。