重要管理ポイント②
重要管理ポイントにおいては、料理を<非加熱のもの> <加熱するもの> <加熱後冷却し再加熱するもの、または、加熱後冷却するもの>の3つに分類して管理します。この3つの分類はどういう意味でしょうか。これは食中毒予防の三原則と関わりがあります。
食中毒予防の三原則は<付けない> <増やさない> <やっつける>と言われます。このうち、<付けない>は主に一般的衛生管理によって対策されるものです。例えば、原材料の受け入れを適切に行なったり、従業員の積極的な手洗いなどはまさに食中毒菌を<付けない>ための対策といえます。これに対して食中毒菌を<ふやさない> <やっつける>ために注意すべきことが重要管理ポイントになります。そしてこれは食中毒菌の性質に関わっています。
食中毒の原因菌の大半は、十分な加熱を行うことによって死滅します。そこで、<やっつける>ことで食中毒を防止するものとして、<加熱するもの>をグループ分けしているわけです。一方で加熱に強く、<やっつける>ことが難しい病原菌もいるため<増やさない>ことも重要です。そこで、菌が増殖しやすい温度帯に長時間留めないようにすることを考えます。これが<加熱後冷却し再加熱するもの、または、加熱後冷却するもの>というグループです。このグループには主に速やかな冷却が求められます。そして、そもそも加熱できない料理はどのように提供すれば安全かを考える、これが<非加熱のもの>というグループです。
グループ分けの理由がわかると、グループごとの対策としてどういった点に注意しなければならないかも理解しやすいと思います。