食中毒の基礎知識⑤
黄色ブドウ球菌
特徴
自然界に広く存在する。飲食関連としては特に人の傷口(化膿創)に注意が必要。
食品の中で増殖する際に耐熱性の毒素(エンテロトキシン)を産出し、これを食品とともに摂取することで食中毒を起こす、毒素型食中毒菌。
食品への汚染経路
人の手や指から食品に付着し、食品中で増殖する。
原因食品
おにぎり、弁当、調理パンなど、手作業で製造される食品
対策
手指に傷や手荒れのある場合、食材や食品、調理器具等に直接触れないようにする。
十分な手洗いを行う。
60℃30分以上の十分な加熱。ただし、産出された毒素であるエントロトキシンは100℃30分でも無毒化できない。
リステリア・モノサイトゲネス
特徴
自然界に広く分布する環境病原菌。
低温でも増殖する。
食品への汚染経路
保菌者や食品を介しての汚染。
原因食品
Ready to eat(加熱なしで食べられる食品)
対策
十分な洗浄や加熱を行う。
冷蔵による長期保存を避ける。