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食中毒の基礎知識⑦

 今回は寄生虫です。菌と異なり冷凍により死滅するため、加熱の他に冷凍も「やっつける」ための有効な手段となります。

アニサキス

特徴

半透明色で体長2~3cmくらい、幅0.5~1mmくらいの紐状の寄生虫。

様々な海産魚類やイカの内臓表面や筋肉内に寄生する。

食品への汚染経路

海水中で卵が孵化し、オキアミに食べられ、これを海産魚類やイカなどが食べ、さらにこれらを鯨やイルカなどの海産哺乳類が食べる。海産哺乳類の胃で成虫になり、糞便とともに卵が海水中に排出される。この一連のサイクルによって汚染される。

原因食品

アニサキスが寄生したサバ類やイカ類、その他サケ、サンマ、イワシ等の生食および未加熱加工品。

対策

冷凍(-20℃ 24時間以上)または加熱(60℃ 1分間、70℃以上瞬時)

新鮮なうちに内臓を除去し、低温(4℃以下)で保存する。

薄く削ぎ切りにして取り除く。

 

クドア

特徴

ヒラメの筋肉内に寄生し胞子の状態で存在する粘液胞子虫。

星形で直径は10μm程度、肉眼では確認できない。

食品への汚染経路

寄生したヒラメの死後、環形動物がヒラメの筋肉とともに胞子を摂取し、その消化管内で9ドアが増殖。その後海中に放出されヒラメの皮膚を通じて筋肉内に侵入し、増殖する。

原因食品

ヒラメの生食

国内では養殖場による対策が進み、国産養殖ヒラメによる食中毒発生事例は低下している。

対策

冷凍(-20℃ 4時間以上)もしくは加熱(75℃ 5分以上)