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手順6(原則1)ハザード分析の実施①

 ハザード分析とは、原料受入から出荷工程までの間において、食品の安全性(健康への危害)に関わる要因を見つけ出し、どうやっつける(押さえ込む)か、あるいは予防するかを考え、その管理方法を明確にすることです。

 ハザード(危害要因)には、①生物的ハザード②化学的ハザード③物理的ハザードが考えられます。

①生物的ハザードとは、病原菌、ウィルス等、生物的要因によるものです。

②化学的ハザードとは、食品添加物等の化学物質や包装資材に含まれる可能性のある化学物質等を原因とするハザードです。アレルゲンも化学的ハザードに含まれます。

③物理的ハザードとは、金属、石、ガラスなどの危険異物の混入を原因とするハザードです。

 これを次のような6項目の表を利用して分析していきます。(詳しい内容はこれから順番に説明していきます。)

(1)(2)(3)(4)(5)(6)
 工程(1)で予想されるハザード
(生物・化学・物理)
重大なハザードか否か(3)欄の判断をした根拠(3)欄でYESとしたハザードの管理手段この工程は
CCPか
(Yes/No)
 
 
 
 

 なおHACCPは冷蔵や加熱殺菌といった、主にハザードの生残と増殖を防止する工程を管理するものです。例えば手指の洗浄や機器の洗浄といった汚染させないための取り組みや、特定の工程に依拠するものではなく全ての工程に共通して注意を払うべき事柄は、原則としてHACCPが予定するものではありません。これらは一般的衛生管理として考慮されるべきもので、HACCPの工程管理の前提となるものであることに注意が必要です。

汚染させないための確実な取り組みが必要な項目で代表的な一般的衛生管理は次のようなものです。

  1. 水と氷の衛生
  2. 食品が接触する面の清潔度維持
  3. 交差汚染の防止
  4. 手洗い・消毒設備とトイレの維持管理
  5. 汚染物質(洗浄剤、潤滑油、結露等)からの汚染防止
  6. 化学薬品(毒性物質)の適正な表示と管理
  7. 従業員の健康管理
  8. 有害動物(鼠族・昆虫)駆除