衛生管理計画の作成(一般的衛生管理①)
それではPDCAサイクルの基礎となる衛生管理計画を作成していきましょう。衛生管理計画とは、衛生管理の基本マニュアルと考えてください。この衛生管理計画は大きく分けて二つ、飲食店事業者のみなさんが今まで行っている衛生管理と同様の<一般的衛生管理>と、HACCPならではの衛生管理である<重要管理ポイント>からできています。そして<一般的衛生管理>がきちんとなされていなければ<重要管理ポイント>も十分に機能しません。これらはいわば車の両輪であることに注意してください。
<一般的衛生管理>
ではまずは一般的衛生管理についてみていきます。一般衛生管理とは、食品の安全性を確保するための前提となる事項のことであり、従来から5S(整理、整頓、清掃、清潔、習慣)として運用されている衛生管理のことです。
一般飲食店における食中毒発生要因の多くは、この5Sが十分に機能していない、一般的衛生管理の不備によるものです。そこでまずこの一般的衛生管理を着実に実施できるように計画を作成することが必要です。
なぜ管理が必要なのか、そのためにはいつ行うのか、どのように行うのか、問題があったときにどのように対応するのか、こういったことを考えながら衛生管理計画を作成します。また必要に応じて、具体的な手順を示した手順書・マニュアルを併せて作成します。